ゆりかご河
※当レビューは「Scoops RPG」ホームページにて掲載されたものです。
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著者:Greg Stafford、Steve Perrin、Ken
Rolston、Charlie Krank、Lynn Willis、Sandy Petersen/翻訳:桂令夫 |
『ルーンクエスト』用の、グローランサ世界のプラックス地方を扱ったサプリメント『River of Cradles』の翻訳である。
基本、上級ルールを揃えた後に、極力優先して入手するのが望ましい。なぜなら、ルーンクエストのサプリメントには珍しい「買ってすぐ遊べ、しかも内容の密度も濃い」サプリメントだからである。他のサプリメントは確かに量と密度は充実しているが、お世辞にもすぐに扱える代物ではないからである。
プラックス地方と新パヴィス市の歴史、地理、民族、社会、文化等についての具体性に富み密度の濃い設定は、プラックスを舞台にしたキャンペーンのネタに当分困らせない。惜しむべきは、大廃都の設定がかなり端折られていることであろう。
次に、初心者向けのキャンペーンシナリオ「黒の舟歌」。比較的一本道だが(なにしろ大河をまっすぐ北上していくのだから)それ故に進行させやすく、また、雰囲気作りのフレーバーが充実している。難があるとすれば訳注にあるとおり、キャンペーン導入の強引さとラストのシナリオだろう。また、プレロードキャラクターは、PCレベルから見た世界、宗教、人生観が詳細に記されており、グローランサ世界の理解とロールプレイの大きな助けになる。
そして、プレイヤー側として使うことが多いであろうカルトである、オーランス、ストーム・ブル、イサリーズ、ランカー・マイ、チャラーナ・アローイ、祖霊崇拝、ゾーラ・フェルが詳細設定で収録されており、セッションに必須である。
他にも二枚の地図が付属している。一枚目は表裏にプラックスの全体地図と、新パヴィス市の施設配置を記した全体地図である。もう一枚は大廃都の俯瞰地図が描かれている。特に、新パヴィス市の地図の詳細さはすばらしい。