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第2パート

●シーン1 白の月との接触
 白の月のカルトは、貧民街でも寝泊まりしますが、しばしばその姿を消します。
 彼らはカタコンベ内の秘密の坑道跡にて、おおっぴらにやっては当局のにとがめられるような集会を開いています。
 手がかりとしては、白の月のカルトのメンバーを尾行することによって貧民街の一角にある秘密の出入り口をつきとめるか、あるいはカタコンベの出口近辺で見かけたという情報を手に入れ、彼らが目撃されたという場所を捜索することによって、別の秘密の出入り口を見つけることです。
 集会場には10〜20人程度の白い月のカルトのメンバーと、匿われているメイがいます。
 壁面には、白い月の啓示や、宗教的スローガンなどが、絵や文章で描かれています

 先の方法で白の月の秘密集会場を発見したとすれば、彼らの警戒と不審を招くだけでしょう。第一パートからの行動と、この時点の行動で、彼らの信用を得る必要があるでしょう。
 具体的には、最低限彼らの信仰の邪魔をしないこと、彼らの危機を忠告すること、彼らの慈善活動を助けることなどです。シーン4「オルテギウスの手下の横暴」を利用したりして、PCと彼らとの関係を構築しましょう。
 ある程度親しくなれば、シーン2「イマラとの会話」や、シーン6「狩人の追跡」に進行を繋げます。

●シーン2 イマラとの会話
 白の月のカルトと一度、二度接触すると、イマラが夜間に、貧民街の一角の物見櫓にいることを知ることができます。一度物見櫓であえば、以降は貧民街での活動であわせても結構です。
 礼儀正しく語りかければ、イマラは友好的に話をしてくれます。
 イマラは物見櫓の上で佇みながら、じっと空を眺めています。何をしているのかと尋ねれば、白い月の声を聞いていると言います。

 以下に、宗教、政治的な方面での、プレイヤー側からの質問と、それに対するイマラの答の例を上げておきます。イマラとの宗教的な会話を長時間続けた場合、PCには1D6ポイントの<啓発>技能が追加されます。

Q「白の月は赤の月を否定するのか?」
A「どちらも一つの物の別の面の影にすぎません
Q「では、何の影なのか」
A「"時"の先触れです」
Q「それは何か?」
A「空に耳をすませてみなさい。聞こえるものには聞こえます。私は今その声を聞いているのです」
Q「どのような声か」
A「時の波を感じているのです。それは言葉で言い表すものではありません」

Q「皇帝と帝国の政治を否定するのか」
A「皇帝のものは皇帝のものに」

Q「あなたがたは反乱を企てているのか」
A「いいえ、先触れを告げているだけです」
Q「何の先触れか?」
A「"英雄たちの戦"」

 イマラにメイのことを尋ねるなら、最初はそのような人は知らないといいます。しかし、メイを保護したいと言うことを誠意をもって話せば、彼女の身に危険が迫っているために保護していると言います。その危険が何かは、メイからこれからゆっくりと聞き出すところですが、オルテギウスに関係していることは間違いないといいます。そして彼女の問題を解決するには、オルテギウスのもとで何があったかをPCたちも突き止める必要があるといいます。
 なお、メイを保護しているということをイマラが言った際には、遠方から《聴覚突出》を使ったオオトモに聞きつけられています。

●シーン3 オルテギウス邱でのパーティ
 このイベントは五日目に極力固定イベントとして発生させてください。

 PCがあらかじめ予約を取っているにしろ、そうでないにしろ、四日目に街に戻ってきたジョビアンがPCたちを一度招集して、実は自分はメイの手がかりを探すためにこのパーティに予約していたことを告げて、PCたちに同行を求めます。
 プレイヤーが事前に自分で予約を取りつけているなら、パーティの出席者として同行できますし、そうでないなら二人の人数制限で使用人兼護衛として同行するようにジョビアンに求められます。そして、邸の者がパーティに気を取られている間に、オルテギウス邸の家捜しをしてくれないかと頼んできます。

 パーティの出席者は、PCたち以外では30人で、裕福な商人や、遠隔地に土地を持つ地主、貴族などですす。なおこのパーティでは、全ての武器の所持は禁止されています。
 パーティは館の庭園で昼下がりに始まり日が沈んで人々が眠りにつく直前まで、海の幸山の幸とふんだんに振る舞われます。ただ料理にこだわりのある者にとっては、虚栄趣味が鼻につく代物です。
 長時間大量のメニューが振る舞われるために、時折客間で休憩をしたり、喉に棒を突っ込んで食べたものを吐き出し胃を空にするといったことが行われます。

 以下に、古代ローマの小説『サテュリコン』の宴会のシーンから引用したメニューの例です。

無難で軽いメニュー
・100年物の葡萄酒
・パン
・カタツムリ焼き
・葡萄

特別メニュー
・生きたツグミ詰めの猪 切り裂くとツグミが飛びだす
・蜂蜜と芥子の実を注ぎかけたヤマネ
・翼飾りでペガサスに見立てた兎
・泳いでいる姿で胡椒風味のソースをかけられた魚
・はらわたに見立てたソーセージを詰め込んだ豚
・子牛の丸茹で



 そして最後に、執事に命じて特別料理を持ってきます。
 それは一瞬、頭と腹を開いた人間の丸焼きのようにみえますが、それは猿を調理し、酒や香辛料、乾果物などを加えた料理です。もちろん、参加者を驚かせたあと、オルテギウスはこれが猿肉料理であると笑って説明します。オルテギウスは人肉料理の秘密の保持とは裏腹に、その成果を公表したいという欲求にも駆られて、こうした料理を公開したのです。
 参加者の半分は奇矯さを賞賛するものが半分、悪趣味さに顔をしかめるものが半分です。ジョビアンがいるなら、もちろん悪趣味だと考えます。

 パーティの最中には、オルテギウスはほとんどの間、庭にいます。料理人は厨房と庭を往復し、使用人も大半の時間を厨房や客間で仕事をしています。また、オルテギウスの側には清掃隊の青年二人が警護のためにいて、彼らのみが長い棍棒を武器として持っています。
 オオトモは全体の内の三分の一の時間オルテギウスに付き添い、残り三分の二の時間は邸の巡回警備をします。家捜しをする際の最大の問題がオオトモです。方法としてはジョビアンや適当なPCが長話などでオオトモをひきつけ、他のPCがその間に行動することでしょう。

 外部から侵入する場合、窓は無く、光を採りこむ大きな吹き抜けが屋根にあるという構造である点に留意してください。

 他に途中のイベントとして、飢えた貧民たち5人ほどが物請いにやってきますが、オルテギウスの指示で、門前で清掃隊の二人が棍棒で殴りつけて追い出そうとします。そこでジョビアンが、せめて少しは恵んでやるべきと言い、オルテギウスは残飯を彼らに与えて追い払います。

 さらに、休憩か何かで邸の中にいるときに、PCに<聞き耳>のロールをさせてください。成功すると、オルテギウスの私室のほうから、赤ん坊の泣き声が微かに聞こえます。失敗した場合はジョビアンが聞きつけたことにして、聞きつけた直後にジョビアンに呼び止められて、PCに後を任せるというようにしてください。
 鳴き声の正体は、貧民街からさらわれて、食材として秘密の地下室に監禁されている一歳児の赤ん坊の泣き声です。オルテギウスがうっかり私室の扉を閉め忘れ、そこから声が漏れてきたのです。
 泣き声が聞こえたオルテギウスの私室に向うと、部屋からオオトモが出てきます。プレイヤーがうまく<言いくるめ>るなどして立ち回らない限り、オオトモは即座に部屋の扉に鍵を掛けて、それからPCと話します。
 オオトモのその時点での行動をよく把握していて、オオトモが他の場所から動いていない状況なら、部屋の扉の鍵がかけ忘れられていて中に入ることができます。ただし、<捜索>など一定の時間が必要な行為は一回が限度で、それ以上の時間がたつとオオトモがやってきて、PCたちを部屋から追い出して鍵を掛けます。
 鍵をかける際にオオトモは新ペローリア語で「これより鍵にて扉を閉じる。この鍵用いず立ち入る者あらば、呪いをかけよ」と誰もいない部屋の中に命令をします。これは、部屋の番をしている狂気精霊に対する命令です。この鍵か、オルテギウスか、奴隷の執事かが持つ三つの鍵の内一つを使って扉を開けずに部屋に入ると、狂気精霊が攻撃してきます。今回部屋に入っても攻撃されなかったのは、いったん扉が開けられた状態だったからです。この命令についてオオトモに訪ねるなら「魔法の番人に命令をしているのです。迂闊に立ち入ろうとは考えないように」と答えます。オオトモとオルテギウス以外の館の者に訪ねるなら上記の仕掛けの説明をしてくれます。
 なお、鳴き声の件について、オオトモとオルテギウス以外の邸の者に訪ねてうまく聞き出せたのなら、時々オルテギウスの私室から妙な叫び声がかすかに聞こえると言うこと、変な動物を食材用に飼っているのではないかという推測を話してくれます。

●シーン4 オルテギウスの手下の横暴
 間を持たせることと、オルテギウスの悪役ぶりを印象づけるためのイベントです。

 主に貧民街を歩いている際に、適当な人数の清掃隊が、遊び半分に衰弱した路上生活者といたぶるなどしています。そして、その地域の警備兵が咎めようとすると、オルテギウスの名を出して黙らせます。
 あるいは、PCが武装せずに少人数で歩いている際に、棍棒を武器に闇討ちにして、殺さない程度に痛めつけようと襲いかかってくるというのもいいでしょう。

 彼らを殺さない程度に打ちのめすと、彼らに苦しめられていた貧民や、白の月のカルトはPCたちを賞賛し、好意的な反応を示すようになります。貧民街の警備隊たちは、内心PCたちの行為に喝采をしつつ、オルテギウスに睨まれてやっかいなことになると忠告し、また自分たちがとばっちりを受けることをおそれます。清掃隊の連中はPCたちに強力な敵意を持ちますが、実力ではかなわないと恐れも抱き、オルテギウスの権力を頼ろうとします。オルテギウスはPCたちを危険視しますが、直接的な報復はとりません。
 もし殺してしまえば、うまくごまかさない限り、警備隊はPCを殺人罪で逮捕します。事前に、この程度の"喧嘩"で殺傷行為を働くのは、まずい行為であることをプレイヤーに忠告しましょう。

 また、彼らはオオトモの命令で、白の月のカルトやその周辺の貧民たちを脅して、メイの行方を探そうとも行動しています。その際の基本的な行動は上記のとおりです。彼らを打ちのめして、指示を出しているのは誰かと聞けば、オルテギウスの意向で、直接指示を与えているのはオオトモであると白状します。ただ、彼らはオルテギウスの目的を、せいぜい逃げ出した不届きな使用人を探し出す程度にしか思っていません。

 彼らが官憲に逮捕されると、よほどごまかしの効かない重罪でも無い限り、二、三日でオルテギウスの影響力によって釈放されます。

●シーン5 オオトモの活動
 オオトモは、現在以下の三つの仕事をオルテギウスより与えられています。

 一つ目は執事としての表向きの業務ですが、最近は裏の仕事が忙しいためにあまりやっていません。邸の物に聞けば、最近オオオトモは昼夜を問わず外出が多いと教えてくれますし、オルテギウス商会の店員に聞けば最近顔を出さないと教えてくれます。

 二つ目は、メイの捜索です。オオトモはもちろん白の月のカルトに彼女が匿われているという目星はつけていますが、カタコンベの秘密集会場に匿われていることは知りません。占い師や行商人に変装して調査をしています。
 依頼の日から四日目より、その日の日没時にGMは1D6をしてください。6の目が出れば、オオトモは秘密集会場とそこにいるメイを突き止めます。もちろん、セッションの展開で何か決定的なことがあれば、オオトモがメイを発見したと扱ってください。

 三つ目は、オルテギウスの人肉料理のための食材の調達です。すなわち「狩人」としての活動です。メイがどこにいるかわからず、オルテギウスとオオトモにとって危険な状況ですが、オルテギウスの食欲とオオトモの殺人快楽趣味はどうにも押さえがたいものです。

●シーン6 ジョビアンの行動
 最初に述べたように、依頼当日から四日後にジョビアンは市内に戻ってきます。
 そしてマントなどで姿を隠しつつ、PCたちとは別に白の月のカルトとその周辺を探します。メイのことはもちろんですが、イマラのことを確かめるためもあります
 <視力><人間知識>等に成功すれば、PCたちは簡単に変装したジョビアンの正体に気づきます。そのことについて尋ねるなら、「メイが心配だ。君たちだけにも苦労をかけるわけにはいかない。もちろん報酬はちゃんと払うから安心してほしい」と言います。
 また、PCたちと話す際にはイマラについても尋ねてきます。ジョビアンはそれとなく聞いているつもりですが、判定無しにやや不自然な気音はわかりますし、<人間知識>に成功すればイマラについて気にしていることに察しがつきます。しかし、イマラのことについてジョビアンに尋ねても、現在注目されている人物だから気になるとだけ言うのみです。

●シーン7 「狩人」の追跡
 「狩人」を追うことは、冒険を成功に導くのに重要な要素です。

 プレイヤーが狩人に興味を持つような導入としては、以下のようなやり方があります。
 まず考えられるのは、親しくなった貧民や、白の月のカルトのメンバーからの頼みです。彼らは罪もない人々を殺める上に、白の月のカルトに事実無根の悪評の元になっている「狩人」を憎んでいます。基本的には、善意の助けを求めます。もし彼らに報酬を求めるなら、共同で25ルナーまでは支払えます。また陳腐なやり方ですが、自分が用意できる全てである数枚の銅貨を持った子供の懇願というやり方もあります。
 また、貧民街の警備隊から協力を頼まれるというやり方もあります。彼らには、腕がたつ上に、危険に積極的に挑むような人材がいないのです。協力を求める代償として、貧民街および、白の月のカルトに関する情報提供をPCたちに提案します。

 「狩人」を探し当てる方法はいくつか考えられます。
 一つは、こまめな巡回です。ただしPCだけでは人手が足りない上に、こちらの活動だけに梗塞されることをプレイヤーが望まないでしょう。貧民たちや警備隊に協力をあおぎ、積極的に見回りや警戒をするように士気を鼓舞して(何か適当な説得や演説をさせて<雄弁>やヤーナファル・カルトの<指揮>を試みるのが適当でしょう)、何かあれば大きな声を上げるなどして他の場所の者を呼び寄せるようにするのです。
 あるいは、PCが囮になって「狩人」を誘うという方法もあるでしょう。
 もう一つは、「狩人」の犯行があった時に、何か怪しい事はなかったか聞き込みをすることです。第一パートのシーン6でジャビンからの直接の目撃証言を聞いた上で、さらに二行動分<人間知識>等で聞き込みに成功することによって、このあたりには不釣り合いな、「マリウス」と書かれた作りのよい馬車が通りがかっていたことを聞くことができます。もう一度成功すると、何度か通っていることを聞き出すことができます。この馬車の追う場合は次のシーン7を参照してください。

 PCが張り込みをしている時に、「狩人」の犯行を起こした場合は、次のよう進行します。なお、犯行は必ず人が寝静まった深夜に行われます。
 まずGMは、PCの近くで「狩人」に犯行をおこさせないでください。これはプレイヤーに対して卑怯なようですが、これはいきなりオオトモがつかまって終盤がもり下がるのを避けるためです。ただし、囮になる、その他上手い方法を実行に移しているなどしていれば、素早く犯行現場に書けつけることができるとすると良いでしょう。

 「狩人」の犯行の直後、それを見つけた警備兵か貧民が、恐怖か警告の叫び、もしくは何らかのサインを出した時点から、ターン進行で進めます。
 「狩人」は10ターンで逃走に完全成功します。PCが何らかの方法で、「狩人」の犯行を察知しやすい状態であれば1ターン消費で現場に駆けつけることができます。そうでないなら2ターン目からDEX×5(プレイヤーが何か独自の手段を取るなら、それに応じてボーナスを付けたり、適当な技能で判定すること)で判定させ、成功した時点で現場に到着します。
 その後、もっとも<追跡>技能の高いPCに<追跡>の判定を行わせます。三回成功すれば「狩人」に追いつけます。もし離れた別々のグループに別れているなら、それぞれ別々に判定します。ただし、これはあくまでも「狩人」を視界内に捕らえられるまでの手順で、追跡中には、進路場の人たちから逃走先を聞き出したり、勢いあまって進路上の物を蹴りたおしたりした跡を追ったりしながらの、追跡作業になります
 ただし便宜上の処理ではありますが、「狩人」は<追跡84>の技能を毎ターン判定して、それに成功したターン内ではPC側に-84%のペナルティが付きます。一方、一グループ内のPCの人数が一人多いごとに+15%、NPCだと+5%のボーナスがつきます。また、馬など高速で追跡できる手段を利用していれば+15%、協力者を上手く配置したり指揮したりして「狩人」を追い込むようにしていれば+20%のボーナスがつきます

 10ターン内に追い詰めることができれば、「狩人」は麻袋に入れた荷物を放棄して皮に飛び込みます。そして、「水遁の術」、すなわち水中から呼吸用の筒を出して息をしつつ、<隠れる>技能と《視覚幻影》を利用して身を隠し、脱出します。PCが追跡を試みるなら、水中であることと夜間であることから-75%のペナルティを付けた上に、さらに「狩人」が<隠れる>に成功していれば-94%、《視覚幻影》に成功していれば-25%のペナルティを付けた上で<視力>をさせてください。そしてさらに<泳ぎ>技能に三回連続成功させれば、「狩人」を捕まえることができますが、まあ不可能でしょう(これを成功させるような能力のPCはそもそもこのシナリオの対象外です)。
 棄てられた死体を詰めた麻袋には「マリウス商会」の焼き印があります。

 またあらかじめマリウス商会の馬車に目星をつけておいて、追跡中に馬車を探すなら、やはり10ターン以内に<追跡>に三回成功してください。
 マリウス商会は、オルテギウス個人の運搬下受け業者です。店舗が店主であるマリウスの自宅をかねており、店主のマリウス一人、妻一人、息子二人、従業員三人、奴隷二人が人手の全てです。馬二匹引きの馬車が二台あります。オルテギウスからの仕事などでは、店主が馬車を動かしています。
 もちろん彼らは、自分たちが猟奇殺人の後始末に利用されているなど知りもしません。
 彼らに殺人の時の行動を聞けば、よほど怪しかったり無礼だったりしない限り、オオトモを連れて街のあちらこちらを回って、オルテギウスの個人的な食材を仕入れて、最後にはオルテギウス邱に持ち込んでいると話してくれます。さらに上手く追求するなら、オオトモが貧民街で降りてしばらくして持ち込んでくる麻袋入りの食材は、真新しい血の匂いがしたと話してくれます。また、彼らはオオトモが仕入れてくる食材に、なんとなく得体の知れないものを感じています。

 もし「狩人」の犯行直後にマリウス商会の馬車を現場で捕まえたなら、憤慨しながらも上記の内容のことを話してくれます。ただし、基本的にはオオトモに頼まれた商用であり怪しいことはしていないと主張するのみで、それ以上のことは積極的に話すことはありません。情報を引き出すなら、犯罪者扱いしないことを保証するなどして、上手く安心させる必要があります。

●シーン8 メイとの対面
 このシーンは極力、第2パートの後半、もしくは最後に回してください。プレイヤーが早い段階でメイの居場所を突き止めたなら、メイがPCに心を開くのは後回しになるようにしてください。
 
 メイと対面する経過はいくつか考えられます。
 まず、白の月のカルトの秘密集会場をプレイヤーが自力で探し当てて、そこで出会う場合です。
 次にイマラの信用を得て、メイのところに案内される場合です。白の月のカルトの他のメンバーは、イマラの許し無しでメイをPCたちに会わせることはありません。

 前者の場合、メイはオルテギウスの差し金ではないかと恐れ、白の月のカルトのメンバーは彼女を庇おうとします。
 後者の場合は、まずイマラがメイを安心させてから、PCたちに事情を話すように促します。

 メイがPCたちを信用しているなら、オルテギウス邱で目撃したこと(「はじめに」の「事件の背景」を参照)を話します。

 PCたちがメイをここから連れ出そうとすると、白の月のカルトが、彼女をしばらく匿いつづけるので、その間にオルテギウスの悪事を暴いてほしいと、最初は言います。それでもPCたち自身か、もっと他のNPC(ジョビアンなど)の下で保護しようとするなら、守るだけの実力があるとメイや白の月のカルトを納得させる必要があります。
 清掃隊を追い払うなどしていれば、充分信用してもらえます。そうでなければ<雄弁>を試み必要があります。

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