Rune Dictionary : Heroes

ルーン・ディクショナリー
英雄辞典

凡例: 一行目は「人名、二つ名  [英語綴り] (あれば)英雄のルーン」となっています。二行目は「英雄の生没年(太陽暦による)、主に活躍した地方」です。

アーカット [Arkat] arkat.jpg (5360 バイト)
?〜500?、西方/ラリオス/ドラゴン・パス

(1) 「グローランサ最大の英雄」であり、「グローランサ最大の謎のひとつ」である人物。彼は体系的なヒーロークエストの道を開いた英雄でもある。

(2) アーカットは第1期の末頃、西方はブリソス島に生まれた。当時西方を席巻していた「啓発の光の神」ナイサロール(彼は“裏切り者”を意味する「グバージ」の名で呼んだ)を打倒するため、アーカットは無数のカルトに入信し、ヒーロークエストを行い、そしてそれを裏切り続けた。最初はマルキオン教の騎士として、次いで蛮族のフマクト信者として、最後には自らの人間性さえかなぐり捨て、トロウルとなってまでグバージと戦い続けたのである。75年間、約3世代に渡って続いた「グバージ戦争」は、ジェナーテラ大陸全土を荒廃させ、最後には「光の帝国」の首府におけるアーカットとグバージの対決により幕を閉じた。最後に勝利を収めたのはアーカットだとされるが、それを見届けたものは誰もいない。グバージ戦争後、アーカットはラリオスに引退し、トロウルと人間による「暗黒帝国」を築いた。彼は500年頃に神格化されたと言われている。

(3) アーカットに対する評価は、地方・カルトによって全く違っている。ある者にとっては「解放者」であり、ある者にとっては「裏切り者」である。極端な話では、彼自身が「グバージ」であったのだとするものさえいる。はたして何が真実であるのか、それが明かされる事はないだろう。

(4) アーカットは、ラリオスにおいて、トロウルたちには魔道の神として、人間には暗黒帝国の創始者として広い尊拝を受けている。ラリオスにおいては「5人のアーカット」の再来によって英雄戦争が開幕すると予言されている。それは「解放者」、「救世主」、「大王トロウル」、「王者」、「悪魔」である。

アーグラス皇子 [Prince Argrath] 
1588?〜、ドラゴン・パス

(1) 英雄戦争において、ルナー帝国との戦いを率いることになるサーター王。

(2) アーグラスはサーター王国の西部、星の火の尾根近くに生まれた。彼は母方に遠くサーター王家の血を引いている。14歳の頃、彼はルナー帝国の徴税官を殺し、プラックスのパヴィス市へ逃亡した。アーグラスは幾多の冒険を重ね、“狂戦士”ハレック、“罪深き”グンダなどと友情を結ぶ。その後彼はサーターに帰還してカリル女王を助け、彼女の死後はサーター王となってルナー帝国との戦いを率いた。

(3) 彼がサーターに登場するのは未来(1625年以降)ということで、その正確な情報はまだ明らかでない。アーグラスという人物は実は3人いた(ここを参照)などという話さえある。なおアーグラスという名前には「解放者」という意味があり、その語源をたどるとアーカットにたどりつくという。

(4) なお「皇子」(Prince)というのはサーター王の称号(部族連合の第一任者の意味)であり、皇帝の子という意味ではない。

ヴィングコット [Vingkot] vingkot.jpg (5447 バイト)
神話時代(大暗黒時代)、ドラゴン・パス

(1) オーランスの息子の一人。オーランス人最初の王。“勝利者”、“法の作り手”、“守護戦士”、“至高王”などの二つ名を持つ。

(2) オーランスが「光持ち帰りし者たちの探索」に旅だった後、ヴィングコットはオーランスの民たちの至高王(High King)となった。ヴィングコットはトロウルや氷の民、ダラ・ハッパ人たちから民を守り、それを誇って民たちは自分たちを「ヴィングコットの子ら」と呼んだ。彼は双子の妻と結婚し、その子らは夏の部族(南方の民)と冬の部族(北方の民)の始祖となった。彼は王国を襲った「混沌の者」に対してたった一人で戦いを挑み、それを撃退したものの致命傷を負わされ、玉座に座ったまま火葬されたという。

(3) ヴィングコットはオーランスの3つのアスペクト(“冒険者”、“雷鳴轟く”、“すべての父”)の全てで下位カルトとして信仰されている。オーランス人の中で「至高王」の位に就こうという者は、なんらかの形でヴィングコットの神の血を引いていることを証明しなくてはならない。

カリル・スターブロウ [Kallyr Starbrow] 
1582〜1630?、ドラゴン・パス

(1) サーターの解放者。英雄戦争の初期、サーター王国の指導者として反乱を指揮する。

(2) カリルはサーターのケルドン部族の族長の娘として生まれた。女戦士ヴィンガの信者。彼女は天界を訪れるヒーロークエストによりスターブロウ(星の眉)の二つ名と、極星の寵愛を得た。彼女の額には常に星の光が宿っている。カリルは1613年に仲間とともにルナー帝国への反乱(スターブロウの乱)を起こした。熱狂的だが計画性に乏しかったこの反乱は帝国によって粉砕され、彼女は南方へ逃亡した。現在、彼女はブライアン王の下でホワイトウォール籠城戦を戦っている。

(3) 後にサーターの皇子(女王)となる。1625年にルナー帝国占領軍を壊滅させることになる「ドラゴンの目覚め」を計画したのは彼女だと言われている(ここ参照)。彼女は道なかばにして倒れ、アーグラスがその後を継ぐことになる。  

ジャ・イール、“剃刀” [JarEel the Razoress] jareel.jpg (5304 バイト)
1588〜、ルナー帝国

(1) 帝国公式聖英雄。第四の月の息子の霊感であり、月の女神セデーニャの現世における化身である。

(2) ジャ・イールはイール・アリアッシュ氏族の知識を結集し、計算され尽くした交配の結果生まれた。早くから女英雄としての能力を開花させた彼女は、既に不死性を獲得している。1602年、サーター王国の首都ボールドホーム攻略戦に参加。1616年には聖王国の王ファラオを消滅させ、“剃刀”の二つ名を得ている。彼女は一人で小規模な軍団と戦えるほどの力を持っている。あるルナー帝国の文官は彼女のことを「友好的で明るく、知的で美しく、神聖にして恐ろしい」と述べており、多くの者はその記述に同意している。彼女は皇帝親衛隊のひとつ「流血兵団」と、彼女の個人的な信者で構成される「月の剣」カルトを率いている。

(3) 英雄戦争において、ある過失からジャ・イールは帝国全土を危機に陥れることになってしまう。彼女にとっての英雄戦争とは、その過失を回復するための戦いとなるはずである。

(4) 後に、サーター反乱軍の“ダンストップの”アンスタッドと恋に落ちることになる。

サーター、建国王 [Sartar the Founder] sartar.jpg (5320 バイト)
?〜1520、ドラゴン・パス

(1) サーター王国の建国王。

(2) ヒョルトランドのヘンドレイキ部族出身。どうやら変化の神ラーンスティの信者だったらしい。部族の相争うドラゴン・パスへやって来た彼は、武力に頼らず平和的な手段のみを用いて彼らを一つの王国へとまとめあげた。その中には狼人間テルモリ族や、ダック族さえ含まれていた。彼は多くの都市を建設し、それらを結ぶ「王の道」を建設した。1520年、かれは生きたまま火の中へ歩み入り、神格化された。 

ハルマスト、“裸足の” [Harmast Barefoot] 
397〜450?、ドラゴン・パス ico_new3.gif (898 バイト)

(1) 第一期末、はじめて完全な形の「光持ち帰りし者たちの探索」を行った英雄。

(2) 15歳の時、ハルマストは「光の帝国」に禁じられていたオーランスへ入信し、その祝福を受けた。後に初めて完全なかたちの「光持ち帰りし者たちの探索」を行い、地界に落とされていたアーカットを連れ帰った。後にアーカットはハルマストを裏切り、トロウルとなって彼の元を去った。

(3) ナイサロール/グバージを倒したのはアーカットだが、オーランス人を光の帝国から救ったのはハルマストであった。

ハレック、“狂戦士” [Harrek the Berserk] 
1484〜、帰郷洋 ico_new3.gif (898 バイト)

(1) 現世における最強の戦士。神を呪縛した毛皮をまとい、その力は一個軍団にも相当する。“海の狼”の海賊の首領。おそらくジャ・イールと唯一対等に相対せる者。

(2) ハレックはフロネラの原住民、熊の民ラソレラ族の出身である。傭兵として各地を放浪している中で、彼はルナー帝国の政争に巻き込まれる。このとき以来、彼はルナー帝国に対する憎しみを抱くようになった。故郷に戻ったハレックは、ヒーロークエストで部族の守護神である白熊を殺し、それをその毛皮に呪縛。そして現世に帰還すると、怒りに震える同胞を虐殺した。これにより彼は何者も匹敵できないほどの力を得たのである。数々の冒険行の後、彼は北風の女神イッグの寵愛を得て、その民を率いて「海の狼」の海賊の首領となり、各地で恐れられる存在となった。

(3) アーグラスと出会ってから、ジェナーテラ、パマールテラの各地を航海し、略奪暴行の限りを尽くすことになる。アーグラスと別れた後はパマールテラに赴きそこに自身の王国をうち立てるという(ただ時折はアーグラスに手を貸してやっていたようだ)。

(4) 唯一、ハーフ・ヴァルキリーの“罪深き”グンダには頭が上がらないらしい。

ヒョルト [Heort] heort.jpg (5375 バイト)
神話時代(灰色の時代)、ドラゴン・パス ico_new3.gif (898 バイト)

(1) 大暗黒を終わらせ、オーランス人を破滅から救った王。オーランス人の法、慣習、信仰などを整えた。

(2) ヒョルトは大暗黒の中、ヒョルトは世界の果てまで旅してゆき、「我が戦い、皆が勝った」戦いに勝利した。彼は「ヴィングコットの子ら」の民のところへ戻ると混沌と戦う術を教えた。彼は長い年月の間に忘れられていたオーランスへの信仰を復活させ、法を整備し、多くの氏族を興した。これを誇って、オーランス人は自らを「ヒョルトの子ら」(ヒョルト族 / Heortling) と名乗るようになった。

ブライアン王 [King Broyan]
?〜1625?、ドラゴン・パス ico_new3.gif (898 バイト)

(1) サーター王国の南方に位置するヒョルトランドの最後の高王。

(2) ブライアン王は伝統主義者であり、ルナー帝国に対しての防衛戦争を挑んだ。しかし1619年にはヒョルトランドはルナー帝国に屈し、現在ブライアン王は最後の拠点ホワイトウォール市で帝国の包囲を受けている。

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